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「CLUB CEO」放送情報 【147回放送】公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 國井 修 CEO・専務理事

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経営者とZ世代をつなぐ未来創造番組「CLUB CEO」(interfm 毎週日曜日朝7:00放送 パーソナリティ:弊社代表五十嵐彰)に公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金から國井 修 CEO・専務理事にご出演いただきました。番組の概要は下記のとおりとなります。

※1枚目 前列左から國井さん、五十嵐。2枚目後列左から、Z世代ゲスト早瀬さん、SMBCCF陸井さん、Z世代ゲスト井上さん。
放送日 :2025年1月19日(日) 7:00~7:55
放送局 : interfm
出演者 : 國井 修(くにい おさむ)さん
      (公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 CEO・専務理事)

略歴>
1962年 栃木県大田原市生まれ
1981年 自治医科大学入学
国際医療援助のボランティア組織AMDA(アムダ)の創設に関わり、
副代表を務める。
1987年 内科医として奥日光の山間僻地でキャリアスタート
1994年 ハーバード大学公衆衛生大学院 修士取得
1995年 国立国際医療センター 国際協力局派遣協力課
1999年 東京大学大学院 博士取得
2000年 東京大学医学系大学院 国際地域保健学講師
2001年 外務省 経済協力局 課長補佐
2004年 長崎大学 熱帯医学 研究所 教授
2006年 国連児童基金(ユニセフ) ニューヨーク本部、保健戦略 上級アドバイザー
2013年 グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)戦略・投資・効果局長
2022年 公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金のCEO 兼 専務理事

Z世代 : 早瀬 蘭奈さん(トビタテ留学japan 高校8期生/北京ユースキャンプ2024 日本代表)

活動>高校1年生で国際貧困に興味を持ち、子ども食堂を開催。地元の子供たちに
配布。フィリピンセブ島で活動。世界の貧困地区で医者として又は現地の地域開発
する事を目指して活動中。

Z世代 : 井上 心暖さん(第一学院高等学校 立川キャンパス 2年生)

活動>学業と並行して、文化祭の実行委員に力を入れている。幼少期からボランティア活動を行っており、現在は介護士を目指している。

放送内容:健康格差を是正するために

世界にはいまだに健康格差が広がっており、この格差は単なる健康の問題にとどまらず、命そのものの格差と言えると國井さんは語る。特にアフリカや中南米では、多くの子どもたちが予防や治療が可能な病気や感染症で命を落としている。一方で、日本のような国では感染症の発生は少なく、医療資源も豊富である。格差を是正するためには、国際的な協力と支援が不可欠である。

GHIT Fundの役割
公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund:ジーヒットファンド)は、この健康格差を埋めるための重要な役割を担っている。GHIT Fundは、日本政府(外務省、厚生労働)、製薬企業、ゲイツ財団、ウェルカム、国連開発計画(UNDP)といった多様なパートナーによる国際的な連携によって運営されている。マラリア、結核、顧みられない熱帯病(NTDs)といった世界の最貧困層を脅かす感染症に対抗する新薬の開発への投資である。日本の製薬企業、大学、研究機関が製品開発に参加できるよう促進し、海外の機関とも連携を強化している。この取り組みにより、治療薬、ワクチン、診断薬の開発が進められている。

世界に広がるGHIT Fundの影響力
GHIT Fundのこれまでの活動は、世界中の人々の命を守るために大きな成果を生み出してきた。(2024年9月30日時点)
累計投資件数:120件以上
累計投資金額:330億円以上
研究開発パートナー:180機関以上
臨床試験:8件(現在実施中)
薬事承認:1件
特筆すべきは、住血吸虫症の治療薬の開発である。10年にわたる研究開発の末に
完成し、いよいよ世界の子どもたちに届けられる段階に至った。この薬は、約5000万人もの子どもたちを救う可能性を秘めており、健康格差の解消に向けた重要な一歩となる。

資金拠出の仕組み
個々の企業だけでは難しい大規模な資金集めを官民連携の形で実現している。主要な資金拠出パートナーには、日本政府(厚労省、外務省)、国連開発計画、ゲイツ財団、ウェルカムなどが含まれる。また、日本の主要な製薬企業(アステラス製薬、中外製薬、第一三共、エーザイ、塩野義製薬、武田薬品工業など)も協力している。2023年のG7広島サミットでは、岸田文雄首相(当時)がGHIT Fundに2億ドルの追加資金を拠出すると発表。このような政治的支援も大きな原動力となっている。

 未来創造会議テーマ『国際医療の実態と未来』(Z世代→経営者)
早瀬さん: 高校時代、国境なき医師団で働いていた先生から、痩せすぎてワクチンを 打てない子どもたちの話を聞き、衝撃を受けました。それがきっかけで食事支援に興味を持ち、子ども食堂の活動を始めました。現地でも食事支援は行われていますか?

國井さん: 毎日何万人もの子どもが、少しの対策で救える状況にもかかわらず亡くなっています。栄養失調で骨と皮だけになる子どもたち、ワクチンが打てず、 急に食事を与えると脱水症状で命を落とすこともあります。ユニセフでは 薬やワクチンだけでなく、食料や安全な水、衛生環境の整備にも力を入れています。安全な水を1日1リットル、最低限の食事を提供することで、病気に打ち勝つ力をつけることが重要です。大学時代、医療の前に農業が重要だと考え、休学してアフリカで農業をしようとしましたが、実現できませんでした。

五十嵐 :アフリカでは水の供給体制は整っていますか?

國井さん:まだ整っていないので、水を集める必要があります。ため池を作る国や井戸を掘る国がありますが、井戸からヒ素が出ることもあります。水脈を掘り当てる作業など、地域ごとに方法が異なります。医療以外にも課題は多いですが、取り組めば命を救うことができます。

早瀬さん:医師を目指しながら食事支援をしていると「何がやりたいの?」と言われますが、國井さんの農業の話を聞いて自信が持てました。

國井さん:中村哲先生も現地で水や食料の不足を知り、水路作りに取り組みました。 医師として働きながら、さまざまな活動に挑戦できますよ。

井上さん:治療薬を必要とする人々に安全に薬を届ける方法はありますか?

國井さん:薬を届けるのは非常に大変です。ミャンマーでは道路がなく、徒歩で1週間かけてワクチンを運びました。車がパンクしてしまう道や、船を使う地域もあります。このような状況では、医師よりも物流の専門家(ロジスティシャン)やセキュリティの専門家が必要です。さまざまな分野の人々との協力が不可欠です。

井上さん:多くの人と協力して命を救う活動に感銘を受けました。

國井さん:チームワークが重要です。医師、薬剤師、物流や情報伝達の専門家が協力 することで、多くの命を救うことができます。例えば、はしかのワクチンは接種すればほぼ100%予防できますが、情報不足で接種が進まないこともあります。このように、命を救うためには多方面での取り組みが必要です。

未来創造会議テーマ『これからどんな夢を追っていくのか』(経営者→Z世代)
國井さん:お二人にはすでに夢があると思いますが、具体的に描くことが大切です。 ぜひその夢を語ってください。

早瀬さん:医師の資格を目指しており、今後国内か海外の大学を選ぶ必要があります。将来は地域の現場で活躍し、子どもたちの成長を見届けたいです。きっかけはフィリピンで目の当たりにした貧富の差です。都市部ではiPadを使った 授業がある一方で、貧困地区では教科書すら持たない子どもたちがいました。この状況をどう変えられるか悩んでいます。

國井さん:海外には多様な医師への道があり、日本人も多く挑戦しています。    以前マザー・テレサに会った時に「勉強しなさい」と言われたように、知識がないと実現できません。何年かかっても医師になる覚悟が必要です。教育も重要で、例えば田舎にデジタル授業を届けたり、薬をドローンで運んだりと、新しい方法を考えることが効率的です。

井上さん:私はおじいちゃん、おばあちゃん子で、介護の人手不足のニュースを見て、自分がやりたいのはこういうことだと感じました。人を助け、自分も相手も笑顔になれる存在になりたいです。

國井さん:医療といえば病気を治すことを思いがちですが、人は老いや障害を避けられません。こうした人々を支える仕事も大切です。世界的に福祉分野の人材や施設が不足しており、若い人が関心を持ってくれるのは心強いです。

番組を通じてZ世代の感想
早瀬さん:一言で言うと選択肢が広がりました。選択肢は多いですが、迷いつつやっていけばいいと思いました。

井上さん:一番印象的なお話はワクチンを歩いて1週間かけて届けるという、そうした現状を聞いてひとつ学ばせて頂きました。

國井さんにとって、「グローバルヘルスで一番重要なこととは?」

『パートナーシップです』

選曲:

1曲目)ヤングマン(西城秀樹)※國井さん
2曲目)風になりたい(THE BOOM)※國井さん
3曲目)Vinyl(King Gnu)※早瀬さん
4曲目)恥ずかしいか青春は(緑黄色社会)※井上さん

企業情報:公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金

設 立:2012年11月6日(2013年4月より事業開始)
代表者:会長・代表理事 中谷 比呂樹
CEO・専務理事 國井 修
所在地:〒106-0032 東京都港区六本木一丁目9番10号
アークヒルズ仙石山森タワー25階
事 業:
1. 開発途上国向け医薬品開発におけるグローバルな連携の推進
2. 医薬品開発のグローバルな連携への投資
3. 日本のグローバルヘルス分野における国際貢献の推進と強化
社員数:18名(男性10名、女性8名)※2024年3月31日時点

~SMBCグループ協力~

『お金とくらしのトリセツ』
講師 :SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 陸井 菜津子さん
テーマ :「消費者を守る法律」

内 容 :消費者契約法とは
契約を結ぶと原則としてキャンセルはできないが、事業者が問題のある契約方法を
取った場合には、一定の期間であれば契約を取り消すことができる。

問題のある契約方法とは、不当な勧誘によって結ばれた契約や、消費者の利益を
害する契約内容などを指す。

問題のある契約方法の一例
・断定的判断の提供(不確実なことを断定的に告げる)
例: 損をする可能性がある金融商品について、「将来絶対に利益が出ます、損はしません」と言われて契約をしたケース。

・不退去(頼んでも帰ってくれない)
例: 訪問販売の営業員に帰るよう頼んでも居座り続けて、仕方なく購入したケース。

また、特殊な例として以下のような契約方法も取り消しが可能
・霊感商法:不安を煽り、高額な壺やお守りを購入させる商法
・デート商法:恋愛感情を利用して、高額な商品やサービスを契約させる商法

法律上、消費者にとって不利益な契約は取り消しができると定められている。
しかし、少しでも不安に思ったり、怪しいと感じたら契約をしないことが最善の対策となる。
また、世の中にはどのような悪徳商法や契約に関するトラブルが多いのか、日ごろからチェックする習慣を持つことも大切。

<収録の様子>

 

※ゲストCEOとZ世代ゲストとの収録の様子

なお、この番組の放送に収まらなかった完全版はAuDee、Spotifyでお聴きいただけます。

・AuDee公式ページはこちら:https://audee.jp/program/show/100000357

さらに、CLUB CEO番組公式のYouTubeチャンネルでは、就活・起業を目指す学生に、このチャンネルでしか聞けない経営者の生の声を配信しています。

CLUB CEOのYouTubeチャンネルをチェックしてみてください!

・公式Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/@CLUBCEO-rm9kx

・公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 國井さん: [こちらからご視聴いただけます]

■Steenz(スティーンズ)とは?(https://steenz.jp/

多様性の時代を生きる10代がもつ「自分らしさ」にフォーカスし、その生き様を賞賛し、個性を磨き続けられる社会を実現させるためのメディア・プロジェクト。

■CLUB CEOとは?
「経営者とZ世代をつなぐ未来創造番組」をコンセプトに、毎週日本を彩る『真の』経営者をゲストにお迎えし、経営者の人柄や事業内容に迫るだけではなく、
小学館が運営する10代向けメディアコミュニティ『Steenz(スティーンズ)』ならびに
幼児から中高生・社会人まで教育サービスを総合的に展開する株式会社ウィザスと連携し、Z世代が持つ「価値観」や「社会課題」を経営者と一緒に考え学んでいく番組です。

<番組概要>
番組名 :「CLUB CEO」
放送局 : interfm
放送日 :毎週日曜日 AM7:00-7:55
進行 :ナビゲーター五十嵐彰(株式会社CMerTV代表取締役社長)04095